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四国八十八ヶ所 ・ 愛媛県(伊予・菩提の道場)

第59番 金光山 最勝院 国分寺

伊予国分寺。奈良時代の七堂伽藍がらんと今治平野の歴史を、今に伝える 御本尊ごほんぞんは薬師瑠璃光如来です。 愛媛県・伊予の第59番札所ふだしょです。
第59番 金光山 最勝院 国分寺 境内
境内(Reggaeman / CC BY-SA 3.0)
第59番

国分寺

本尊薬師瑠璃光如来

おん ころころ せんだり まとうぎ そわか

御詠歌守護のため建ててあがむる国分寺 いよいよめぐむ薬師なりけり

愛媛県・伊予菩提の道場真言律宗
はじめての方へ|この記事に出てくる言葉
本尊ほんぞん
そのお寺がいちばん大切におまつりする、中心の仏さま。
御真言ごしんごん
本尊に呼びかける、サンスクリットに由来する短い聖なる言葉。
御詠歌ごえいか
その札所をたたえ、巡る心をうたった和歌。
縁起えんぎ
そのお寺の始まりや、いわれを伝える言い伝え。
札所ふだしょ
お参りするお寺のこと。四国遍路では四国八十八ヶ所をめぐる。
大師堂だいしどう
弘法大師(お大師さま)をおまつりするお堂。本堂とあわせてお参りする。
奥の院おくのいん
札所の近くにある、もう一つの聖地。旧境内や、大師が修行したと伝わる岩や滝など。
結願けちがん
八十八ヶ所すべてを巡り終えること。「満願まんがん」ともいう。
四つの道場
四国の四県を、心の旅の四段階になぞらえた呼び名。阿波=発心ほっしん、土佐=修行しゅぎょう、伊予=菩提ぼだい、讃岐=涅槃ねはん。

 

  1. 縁起と歴史
  2. 見どころ・伽藍
  3. 信仰と物語
  4. 参拝の手引き
  5. 出典

八十八ヶ所のなかの位置

徳島県発心の道場1〜23
高知県修行の道場24〜39
愛媛県菩提の道場40〜65
香川県涅槃の道場66〜88
59

八十八ヶ所の道のりで、第59番は 愛媛県(伊予・菩提の道場)にあります。阿波23・土佐16・伊予26・讃岐23ヶ寺のうち、全体では59番目です。

第59番は愛媛県・菩提の道場。
薬師如来(薬師十二神将像)
「薬師十二神将像」高野山櫻池院蔵 出典: Wikimedia Commons(パブリックドメイン)
所在地〒799-1533 愛媛県今治市国分4-1-33
前後の札所前の第58番仙遊寺から約8.1km。次の第60番横峰寺へ約36km。
この寺の成り立ち

縁起と歴史

伊予の国府があったところで、この地域は伊予文化発祥の地ともいえる。往時の国分寺は、いまの寺から150mほど東にあった。東塔跡とみられる遺跡には13個の巨大な礎石があり、国の史蹟とされている。礎石の配置などから推測される七重塔の高さは60mほどで、豪壮な七堂伽藍がらんを構えた寺観は、伊予の仏教界に君臨した天平の昔をしのばせ、その面影をいまに残している。国分寺は、天平13年、聖武天皇(在位724〜49)の勅願ちょくがんにより行基ぎょうき菩薩が本尊ほんぞんの薬師如来像を彫造して安置し、開創したと伝えられる。第3世住職・智法律師のとき、弘法大師こうぼうだいしが長く滞在して「五大尊明王」の画像一幅を奉納した。また大師の弟子・真如(?〜862年)も2年間留まり、『法華経』の一部を書写して納めている。その後の伊予国分寺は、たびたび災禍に見舞われる。まず天慶2年(939)の「藤原純友の乱」により灰燼に帰した。次に元暦元年(1184)、源平合戦の戦火で焼失。3度目は南北朝時代の貞治3年(1364)、讃岐・細川頼之の兵火によって焼かれ、4度目は長宗我部元親の「天正の兵火」にかかって堂塔を焼失している。相次ぐ罹災で寺は荒廃し、元禄2年(1689)の寂本著『四國禮霊場れいじょう記』には「茅葺の小堂が寂しく建つのみ」という旨が記されている。本格的な復興は江戸時代後期からであった。幸い寺には、古瓦をはじめ『国分寺文書』『大般若経』など数多くの文化財が保存されている。

弘法大師との関わり

伊予国分寺。伊予の国府があったところで、この地域は伊予文化発祥の地ともいえる。往時の国分寺は、いまの寺から150mほど東にあった。東塔跡とみられる遺跡には13個の巨大な礎石があり、国の史蹟とされている。礎石の配置などから推測される七重塔の高さは60mほどで、豪壮な七堂伽藍がらんを構えた寺観は、伊予の仏教界に君臨した天平の昔をしのばせ、その面影をいまに残している。

国分寺は、天平13年、聖武天皇(在位724〜49)の勅願ちょくがんにより行基ぎょうき菩薩が本尊ほんぞんの薬師如来像を彫造して安置し、開創したと伝えられる。第3世住職・智法律師のとき、弘法大師こうぼうだいしが長く滞在して「五大尊明王」の画像一幅を奉納した。また大師の弟子・真如(?〜862年)も2年間留まり、『法華経』の一部を書写して納めている。

おもな歴史
  • 天平の昔をしのばせる面影を、いまに残している。
  • 長宗我部元親の「天正の兵火」にかかり、堂塔を焼失している。
  • 元禄2年(1689)の寂本著『四國禮霊場れいじょう記』には「茅葺の小堂が寂しく建つのみ」という旨が記されている。
お参りの前に

見どころ・伽藍

この札所の見どころ
  • 本堂・本尊ほんぞん・書院、そして唐椿(四月初旬に径17cmほどの牡丹に似た花をつける)。
  • 古瓦をはじめ、『国分寺文書』『大般若経』など数多くの文化財が保存されている。
  • 奈良時代の国分寺七堂伽藍がらんの遺構を今治平野に伝える。
  • 今治平野の入口菩提ぼだいの道場後半をめぐる巡礼の拠点。
伽藍・主要堂宇
  • 東塔跡とみられる遺跡には13個の巨大な礎石があり、国の史蹟とされている。
  • 礎石の配置などから推測される七重塔の高さは60mほどで、豪壮な七堂伽藍がらんを構えた寺観は、伊予の仏教界に君臨した天平の昔をしのばせ、その面影をいまに残している。
文化財・寺宝
  • OUV特記:律令期国分寺
伝わるもの

信仰と物語

御本尊と信仰
  • 本尊ほんぞんは薬師瑠璃光如来。国を守り護るために建てて尊んできた国分寺で、本尊の薬師如来が、いよいよ深く人々に恵みをお与えくださるのです。
  • 真言しんごんは「おん ころころ せんだり まとうぎ そわか」。
  • 宝号は南無大師遍照金剛/南無興正菩薩。
文学・和歌
  • 御詠歌ごえいか「守護のため建ててあがむる国分寺 いよいよめぐむ薬師なりけり」
  • 御詠歌は四国霊場れいじょう会の札所ふだしょ案内・納経のうきょう帳などで広く流通し、巡礼の道中で唱えられる。
ゆかりの人物
  • 開基は行基ぎょうき菩薩と伝わる。
  • 国分寺は天平13年、聖武天皇(在位724〜49)の勅願ちょくがんにより行基菩薩が本尊ほんぞんの薬師如来像を彫造して安置し、開創したと伝えられる。
  • 第3世住職・智法律師のとき、弘法大師こうぼうだいしが長く滞在して「五大尊明王」の画像一幅を奉納した。また大師の弟子・真如(?〜862年)も2年間留まり、『法華経』の一部を書写して納めている。
訪ねる方へ

参拝の手引き

参拝の実際
  • 駐車場:あり
  • 電話:0898-48-0533
  • 納経のうきょう時間・拝観料は季節・行事で変わる場合がある。参拝前に電話または公式で確認を推奨。
周辺・遍路道
  • 前の第58番仙遊寺から約8.1km。次の第60番横峰寺へ約36km。
  • 今治インターチェンジから国道196号線を東予市方面へ走ります。高市交差点で左折し、直進。県道156号線を右折して約1km走ると、左手にあります。
アクセス
  • 〒799-1533 愛媛県今治市国分4-1-33
公式・関連リンク
  • 四国八十八ヶ所霊場会ページ
  • 霊場会
この記事の拠りどころ

出典

本文の確認に用いた公開資料と、札所別研究記録に記載された書誌情報です。公開本文のURLを確認できた資料はリンクし、書誌情報のみ確認できたものはその旨を明記しています。

第59番 金光山 最勝院 国分寺|(一社)四国八十八ヶ所霊場会(公式霊場案内)
『四国八十八ヶ所霊場先達教典』((一社)四国八十八ヶ所霊場会編・2006年|書誌情報)
宮﨑建樹『四国遍路ひとり歩き同行二人 解説編』第8版(へんろみち保存協力会・2017年|国立国会図書館書誌)
上野進「四国遍路と札所寺院―香川県の札所寺院調査から―」(『四国遍路と世界の巡礼』5・2020年|愛媛大学リポジトリ)
四国遍路総合研究(霊場資料学)(科学研究費助成事業 KAKEN23K20107|研究課題・成果一覧)
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