持仏堂本尊 十一面観音
持仏堂の本尊 十一面観音
平等寺の持仏堂には、十一面観世音菩薩をお祀りしています。本堂の本尊が薬師如来であるのに対し、持仏堂の本尊として、日々の祈りに寄り添ってくださるのが、この十一面観音さまです。
持仏堂の十一面観音は、一木造の立像です。頭上に十一面をあらわし、蓮華と水瓶を持つお姿で、弘法大師の巡錫の頃にはすでにお祀りされていたと、寺伝に伝わります。
平等寺には、薬師如来への信仰と、観音さまへの信仰の、両方が重なっています。本尊薬師如来の別名「醫王善逝(いおうぜんぜい)」にちなむ「醫王院」と、十一面観音の光明にまつわる「日光院」。二つの院号は、平等寺の祈りに薬師と観音の両方が息づいていることを今に伝えています。

お像の諸元
加持水を汲もうとした朝、水面に日光が映って院内を明るく照らしたと伝えられます。この大きな光は十一面観音のお姿と受け止められ、方丈の本尊として十一面観音が祀られました。白い霊水と朝の光という、開創のときの情景が、院号「日光院」に残されています。
本尊薬師如来の由来は「本尊薬師如来」の記事で、平等寺の歩みは「平等寺の歴史」でくわしくお伝えしています。
十一面観音とは
十一面観音は、頭上に十一の面をいただき、あらゆる方向に顔を向けて、人々の苦しみを見守り救うとされる観音さまです。
十一の面は、慈悲の面、怒りの面、牙をあらわす面、大きく笑う面、そして頂上の仏の面というように、それぞれ違う表情をしています。喜ぶ者にはともに喜び、悪をなす者には怒りをもって正し、どの方向の苦しみにも応じて姿を変えながら救う。そのはたらきを、十一の面という形で表しています。
もともと「十一面」とは、観音さまがとなえる心真言(しんしんごん)の名でした。その心真言にこめられた、あらゆる方向へ向かって衆生を救おうとする大悲のはたらきを、やがて十一の面をもつお姿として表すようになったのです。
毎月18日の十一面観音護摩
観音さまの縁日は18日とされます。平等寺では、この観音縁日にあわせて、毎月18日の夜に十一面観音さまの御前で「十一面観音護摩」をお勤めしています。
息災とは、病や災い、障りを静め、穏やかな日々を願うことです。十一面観音さまの大悲のはたらきを仰ぎ、護摩の炎に無病息災・病気平癒・厄除けの願いをのせてお届けします。オンラインからもお申し込みいただけます。
お唱えする真言
十一面観音さまに手を合わせるとき、次の真言をおとなえします。
おん まか きゃろにきゃ そわか
oṃ mahā-kāruṇika svāhā
「おお、大悲者よ」と、観音さまの大いなる慈悲に帰依する真言です。根本の経典で観音さまを「大悲者(莫訶迦嚧尼迦)」とたたえる言葉に由来します。十一面観音にもっとも広くおとなえされています。
経典に説かれる「十一面」という名の心真言(長い真言)や、もう一つの真言「おん ろけい じんばら きりく」については、解説記事「十一面観音とは」でご紹介しています。
よくあるご質問
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十一面観音と平等寺の祈りを、さらに深く知るための記事です。