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四国八十八ヶ所 ・ 徳島県(阿波・発心の道場)

第8番札所 普明山 真光院 熊谷寺

熊谷寺くまだにじは、徳島県阿波市にある高野山真言宗しんごんしゅうの寺院で、四国八十八ヶ所しこくはちじゅうはっかしょ霊場れいじょうの第8番札所ふだしょです。 山号は普明山、院号は真光院。 御本尊ごほんぞんは千手観世音菩薩せんじゅかんぜおんぼさつです。 四国霊場最大最古の仁王門におうもんがそびえる古刹。
第8番 普明山 真光院 熊谷寺 仁王門
仁王門(写真提供:ユリカモメ)
第8番

熊谷寺

本尊千手観世音菩薩

おん ばざらたらま きりく

御詠歌薪とり水くま谷の寺にきて 難行するも後の世のため

徳島県・阿波発心の道場高野山真言宗
はじめての方へ|この記事に出てくる言葉
本尊ほんぞん
そのお寺がいちばん大切におまつりする、中心の仏さま。
御真言ごしんごん
本尊に呼びかける、サンスクリットに由来する短い聖なる言葉。
御詠歌ごえいか
その札所をたたえ、巡る心をうたった和歌。
縁起えんぎ
そのお寺の始まりや、いわれを伝える言い伝え。
札所ふだしょ
お参りするお寺のこと。四国遍路では四国八十八ヶ所をめぐる。
大師堂だいしどう
弘法大師(お大師さま)をおまつりするお堂。本堂とあわせてお参りする。
奥の院おくのいん
札所の近くにある、もう一つの聖地。旧境内や、大師が修行したと伝わる岩や滝など。
結願けちがん
八十八ヶ所すべてを巡り終えること。「満願まんがん」ともいう。
四つの道場
四国の四県を、心の旅の四段階になぞらえた呼び名。阿波=発心ほっしん、土佐=修行しゅぎょう、伊予=菩提ぼだい、讃岐=涅槃ねはん。

 

  1. 基本情報
  2. 縁起と歴史
  3. 見どころ・伽藍
  4. 信仰と物語
  5. 参拝の手引き
  6. よくある質問
  7. あわせて読む
  8. 出典

八十八ヶ所のなかの位置

徳島県発心の道場1〜23
高知県修行の道場24〜39
愛媛県菩提の道場40〜65
香川県涅槃の道場66〜88
8

八十八ヶ所の道のりで、第8番は 徳島県(阿波・発心の道場)にあります。阿波23・土佐16・伊予26・讃岐23ヶ寺のうち、全体では8番目です。

第8番は徳島県・発心の道場。
千手観音(絹本著色千手観音像(国宝))
「絹本著色千手観音像」(国宝)東京国立博物館蔵 出典: Wikimedia Commons(パブリックドメイン)
札所番号・本尊・所在地

基本情報

札所番号四国八十八ヶ所霊場 第8番札所(徳島県・阿波、発心の道場)
寺名熊谷寺(くまだにじ)
山号・院号普明山 真光院
宗派高野山真言宗
御本尊千手観世音菩薩(せんじゅかんぜおんぼさつ)
御真言おん ばざらたらま きりく
御詠歌薪とり水くま谷の寺にきて 難行するも後の世のため
所在地〒771-1506 徳島県阿波市土成町土成字前田185
電話088-695-2065
駐車場普通20台・マイクロバス・大型6台 他に臨時駐車場三ヵ所ある 50台可 志納金制
納経時間午前8時から午後5時まで(霊場会の定める全札所共通の時間。納経帳への朱印は500円、2024年4月1日改定)
前後の札所前の7番十楽寺から約4.0km。次の9番法輪寺へ約2.5km。
霊場会の案内熊谷寺|(一社)四国八十八ヶ所霊場会
この寺の成り立ち

縁起と歴史

四国霊場れいじょうのなかで最大級の仁王門におうもんを構える。縁起えんぎによると弘仁6年、弘法大師こうぼうだいしがこの地の閼於ヶ谷で修行をされていた。その折、紀州の熊野権現があらわれ「末世の衆生を永く済度せよ」と告げられ、5.5センチほどの金の観世音菩薩像を授け、虚空はるかに去っていったという。大師はその場にお堂を建てて、霊木に自ら一刀三礼して等身大の千手観音像を彫造し、その胎内に金の尊像を納めて本尊ほんぞんにされた、と伝えられている。境内にその鎮守堂があり、熊野権現が祀られている。元禄2年(1689)の寂本著『四國禮霊場記』には、「境内は清幽で、谷が深く、水は涼しく、南海が一望できる。千手観音像の髪の中には126粒の仏舎利が納められてある」とあり、当時の境内の様子がうかがえる。

元禄のころ(1688〜1704)までに幾度か火災にあった説もある。ただ、昭和2年(1927)の火災では本堂とともに弘法大師作のご本尊も焼失している。その後、歴代住職の尽力により本堂は昭和15年に再建されたが、第二次大戦で工事が中断、ようやく同46年に堂宇の全容が完成、新造された本尊の開眼法要が営まれた。前述の仁王門は、貞享4年(1687)の建立で、徳島県の指定文化財である。和様と唐様の折衷様式で、間口は9メートル、高さは12.3メートル。2層目の天井や柱には極彩色ごくさいしきの天女の姿などが描かれている。大師堂だいしどうに安置されている弘法大師坐像は室町時代の作で、県指定の文化財である。弘法大師がこの山中で修行していた折、熊野権現が現れて金の観世音菩薩像を授けたことが開創の由来です。大師はその像を胎内仏として千手観音を彫り、本尊とされました。その信仰は今も途絶えていません。寺には釈迦の遺骨とされる仏舎利126粒が安置されるほか、盗賊に持ち去られた仁王像が一夜にして自ら元の場所に戻ったという不思議な伝説も残ります。四国霊場で最大最古とされる仁王門は高さ約13m、江戸中期の建立で、門をくぐる前から堂々とした構えに迎えられます。境内奥に立つ多宝塔たほうとうも四国霊場最古の塔建築で、内部に大日如来像と四方の如来像を安置し、密教の曼荼羅の世界を立体で感じさせます。参道から境内にかけてはソメイヨシノや枝垂れ桜が植えられ、春には仁王門と桜が重なる光景が阿波屈指の花見名所として親しまれています。元禄期の遍路へんろ記にも谷の深さや景観の美しさが書き留められており、写真に収まらない立体感を現地で味わいたい札所ふだしょです。

おもな歴史
  • 弘仁6年、弘法大師こうぼうだいしがこの地の閼於ヶ谷で修行をされていた。
  • 元禄2年(1689)の寂本著『四國禮霊場れいじょう記』には、「境内は清幽で、谷が深く、水は涼しく、南海が一望できる。
  • 元禄のころ(1688〜1704)までに幾度か火災にあった説もある。
  • 昭和2年(1927)の火災では本堂とともに弘法大師作のご本尊ほんぞんも焼失している。
  • 昭和15年に再建されたが、第二次大戦で工事が中断、ようやく同46年に堂宇の全容が完成、新造された本尊の開眼法要が営まれた。
お参りの前に

見どころ・伽藍

この札所の見どころ
  • 大師堂だいしどう本堂左手36段の石段をのぼったところ。宝永4年(1707)の建立で、県指定文化財。
  • 多宝塔たほうとう安永3年(1774)建立。内部には胎蔵界の大日如来像を中心に、四方に如来像を安置している。
  • 四国霊場れいじょう最大最古の仁王門(高さ約13m、江戸中期建立)が参道を見下ろす。
  • 多宝塔は四国霊場最古の塔建築(1774年)。内部に大日如来と四方如来を安置し、曼荼羅の世界を立体で表す。
伽藍・主要堂宇
  • 参道から境内にかけてソメイヨシノと枝垂れ桜が植えられ、春の花見名所。
  • 釈迦の遺骨とされる仏舎利126粒が安置されると伝わる。
  • 弘法大師こうぼうだいしがこの山中で修行していた折、熊野権現が現れて金の観世音菩薩像を授けたことが開創の由来です。
  • 大師はその像を胎内仏として千手観音を彫り本尊ほんぞんとし、今もその信仰は途絶えていません。
  • 寺には釈迦の遺骨とされる仏舎利126粒が安置されるほか、盗賊に持ち去られた仁王像が一夜にして自ら元の場所に戻ったという不思議な伝説も残ります。
奥の院・霊跡
  • 弘法大師こうぼうだいしが山中で修行中、熊野権現が金の観音像を授けたことが開創の由来。
  • 盗賊に持ち去られた仁王像が一夜にして自ら元の場所に戻った伝説がある。
  • 四国霊場れいじょうで最大最古とされる仁王門におうもんは高さ約13m、江戸中期の建立で、門をくぐる前から堂々とした構えに迎えられます。
  • 境内奥に立つ多宝塔たほうとうも四国霊場最古の塔建築で、内部には大日如来像と四方の如来像を安置し、密教の曼荼羅の世界を立体で感じさせる荘厳な空間です。
  • 参道から境内にかけてはソメイヨシノや枝垂れ桜が植えられ、春には仁王門と桜が重なる光景が阿波屈指の花見名所として親しまれています。
  • 元禄期の遍路へんろ記にも谷の深さや景観の美しさが書き留められており、写真に収まらない立体感を現地で味わいたい札所ふだしょです。
伝わるもの

信仰と物語

御本尊と信仰
  • 千手観音像の胎内に権現から授かった金の観音像を納めたと伝わる。
  • 桜の名所としても信仰と観光が交差する。
伝説・説話
  • 熊野権現が金の観音像を授け、大師が千手観音を彫って本尊ほんぞんとした。
  • 仁王像が盗まれても一夜で戻った不思議な話。
文学・和歌
  • 御詠歌ごえいかは熊谷寺の難行と後の世の安楽を詠じる。
  • 元禄期の遍路へんろ記に谷の深さと景観の美しさが記される。
ゆかりの人物
  • 弘法大師こうぼうだいしが開創。熊野権現が加護。
  • 仁王門におうもん・多宝塔たほうとうは県指定建造物。
訪ねる方へ

参拝の手引き

年中行事
  • 本尊ほんぞん御開帳:日時:毎月18日
参拝の実際
  • 春の桜シーズンは混雑する。仁王門におうもんの迫力は参道から仰ぐとよい。
周辺・遍路道
  • 7番十楽寺から。9番法輪寺へ吉野川方面。
アクセス
  • 土成インターチェンジから、県道139号線を市場町方面へ進むと寺行きの看板があるので看板に沿って行くとたどり着きます。
  • 〒771-1506 徳島県阿波市土成町土成字前田185
  • 088-695-2065
  • 普通20台・マイクロバス・大型6台 他に臨時駐車場三ヵ所ある 50台可 志納金制
公式・関連リンク
  • X(旧Twitter)
熊谷寺について

よくある質問

熊谷寺は四国八十八ヶ所の何番札所ですか?
熊谷寺(くまだにじ)は、四国八十八ヶ所霊場の第8番札所です。徳島県阿波市にあり、阿波(発心の道場)の札所に数えられます。正式には普明山 真光院 熊谷寺と称し、宗派は高野山真言宗です。
熊谷寺の御本尊は何ですか?
熊谷寺の御本尊は千手観世音菩薩(せんじゅかんぜおんぼさつ)です。御真言は「おん ばざらたらま きりく」とおとなえします。
熊谷寺の御詠歌を教えてください。
熊谷寺の御詠歌は「薪とり水くま谷の寺にきて 難行するも後の世のため」です。薪を取り水を汲む熊谷寺に来て、難行苦行をするのもみな後の世の安楽のためである。
熊谷寺の住所と電話番号は?
所在地は〒771-1506 徳島県阿波市土成町土成字前田185。電話は088-695-2065です。土成インターチェンジから、県道139号線を市場町方面へ進むと寺行きの看板があるので看板に沿って行くとたどり着きます。
熊谷寺に駐車場はありますか?
熊谷寺の駐車場は、普通20台・マイクロバス・大型6台 他に臨時駐車場三ヵ所ある 50台可 志納金制です。
熊谷寺の前後の札所はどこですか?
前の7番十楽寺から約4.0km。次の9番法輪寺へ約2.5km。
熊谷寺の納経時間は何時から何時までですか?
四国八十八ヶ所霊場会の定めにより、四国八十八ヶ所の納経時間は全札所共通で午前8時から午後5時までです(2024年4月1日改定。納経帳への朱印は500円)。
平等寺オンラインの関連ページ

あわせて読む

  • はじめての四国遍路|意味・歴史・回り方・作法を一から
  • 四国八十八ヶ所 札所一覧|全札所の本尊・御詠歌・縁起・見どころ
  • 第22番札所 平等寺(阿南市)|このサイトを運営する札所
徳島県・阿波(発心の道場)の札所
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  • 第20番 鶴林寺
  • 第21番 太龍寺
  • 第22番 平等寺
  • 第23番 薬王寺
  • 第88番 大窪寺
この記事の拠りどころ

出典

本文の確認に用いた公開資料と、札所別研究記録に記載された書誌情報です。公開本文のURLを確認できた資料はリンクし、書誌情報のみ確認できたものはその旨を明記しています。

第8番 普明山 真光院 熊谷寺|(一社)四国八十八ヶ所霊場会(公式霊場案内)
Wikipedia「熊谷寺」(日本語版)
巡拝「四国八十八ヶ所 お遍路歩き」(junpai.co.jp)
『四国八十八ヶ所霊場先達教典』((一社)四国八十八ヶ所霊場会編・2006年|書誌情報)
宮﨑建樹『四国遍路ひとり歩き同行二人 解説編』第8版(へんろみち保存協力会・2017年|国立国会図書館書誌)
上野進「四国遍路と札所寺院―香川県の札所寺院調査から―」(『四国遍路と世界の巡礼』5・2020年|愛媛大学リポジトリ)
四国遍路総合研究(霊場資料学)(科学研究費助成事業 KAKEN23K20107|研究課題・成果一覧)
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