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  5. 矢印第13番 大日寺
四国八十八ヶ所 ・ 徳島県(阿波・発心の道場)

第13番 大栗山 花蔵院 大日寺

紫雲とともに大日如来が降臨したと伝わる、幸福祈願の寺 御本尊ごほんぞんは十一面観世音菩薩です。 徳島県・阿波の第13番札所ふだしょです。
第13番 大栗山 花蔵院 大日寺 本堂
本堂(写真提供:ユリカモメ)
第13番

大日寺

本尊十一面観世音菩薩

おん まか きゃろにきゃ そわか

御詠歌阿波の国一の宮とはゆうだすき かけて頼めやこの世のちの世

徳島県・阿波発心の道場真言宗大覚寺派
はじめての方へ|この記事に出てくる言葉
本尊ほんぞん
そのお寺がいちばん大切におまつりする、中心の仏さま。
御真言ごしんごん
本尊に呼びかける、サンスクリットに由来する短い聖なる言葉。
御詠歌ごえいか
その札所をたたえ、巡る心をうたった和歌。
縁起えんぎ
そのお寺の始まりや、いわれを伝える言い伝え。
札所ふだしょ
お参りするお寺のこと。四国遍路では四国八十八ヶ所をめぐる。
大師堂だいしどう
弘法大師(お大師さま)をおまつりするお堂。本堂とあわせてお参りする。
奥の院おくのいん
札所の近くにある、もう一つの聖地。旧境内や、大師が修行したと伝わる岩や滝など。
結願けちがん
八十八ヶ所すべてを巡り終えること。「満願まんがん」ともいう。
四つの道場
四国の四県を、心の旅の四段階になぞらえた呼び名。阿波=発心ほっしん、土佐=修行しゅぎょう、伊予=菩提ぼだい、讃岐=涅槃ねはん。

 

  1. 縁起と歴史
  2. 見どころ・伽藍
  3. 信仰と物語
  4. 参拝の手引き
  5. 出典

八十八ヶ所のなかの位置

徳島県発心の道場1〜23
高知県修行の道場24〜39
愛媛県菩提の道場40〜65
香川県涅槃の道場66〜88
13

八十八ヶ所の道のりで、第13番は 徳島県(阿波・発心の道場)にあります。阿波23・土佐16・伊予26・讃岐23ヶ寺のうち、全体では13番目です。

第13番は徳島県・発心の道場。
十一面観音(十一面観音像(国宝・法起寺伝来))
「十一面観音像」(国宝・法起寺伝来)奈良国立博物館蔵 出典: Wikimedia Commons(パブリックドメイン)
所在地〒779-3132 徳島県徳島市一宮町西丁263
前後の札所前の12番焼山寺から下山後約27.0km。次の14番常楽寺へ約3.0km。
この寺の成り立ち

縁起と歴史

徳島市には5ヶ所の霊場れいじょうがある。その最も西、鮎喰川を渡った平地にこの寺があり、車の往来が激しい県道をはさんだ向かいが、かつて阿波の総鎮守であった一の宮神社である。開基は弘法大師こうぼうだいしとされる。縁起えんぎによると、「大師が森」と呼ばれるこの地で大師が護摩修法をしていたとき、空中から大日如来が紫雲とともに舞いおり、「この地は霊地なり。心あらば一宇を建立すべし」と告げられたという。大師はすぐに大日如来像を彫り、本尊ほんぞんとして堂宇を建立し安置したと伝えられている。寺名の由来もこの縁起による。境内は老樹に覆われ、密教寺院の雰囲気を漂わせるが、戦国時代の「天正の兵火」により堂塔はすべて罹災した。その後、江戸時代前期に阿波3代目藩主、蜂須賀光隆公により本堂が再建された。諸国に国の総鎮守・一の宮が建立されると、この寺はその別当寺として同じ境内に置かれ、管理にあたった。

ただ、一の宮の本地仏は行基ぎょうき菩薩作の十一面観音像とされ、同じ境内であったことから、江戸時代には一の宮神社が札所ふだしょとなり、納経のうきょう所として参拝されていたようである。このことは真念著『四國邊路道指南』(貞享四年・1687)にも記されている。明治の神仏分離令により神社は独立し、一宮寺はもとの寺名である大日寺に戻した。もともとこの寺にあった大日如来像は脇仏となり、いまは十一面観音像が本尊として祀られている。日本人の心には仏と神が融和している。遍路へんろは大師の御心を慕って歩みつづけている。

弘仁6年(815年)、弘法大師がこの地で護摩修法を行うと、空から紫雲とともに大日如来が現れ、「この地は霊地なり。心あらば一宇を建立すべし」と告げた。これが寺名の由来です。かつては阿波の総鎮守・一宮神社の別当寺として神仏習合の信仰を担い、明治の神仏分離令により現在の独立した寺院となりました。本尊は十一面観音ですが、大日如来の縁起が寺の個性を強く形づくっています。戦国時代の兵火で被災したのち、蜂須賀光隆により本堂が再建されたと伝わります。樹齢100年を超える巨木のそばに立つ「しあわせ観音」は、合掌した両手のなかに蓮と小さな観音像を抱く極彩色の姿で、参拝者に穏やかな幸福を願わせます。本堂脇の「ぼけ封じ観音」と、東へ約700mの奥の院おくのいん・国中寺はお年寄りへの祈祷で知られ、高齢の家族を思って参る方も少なくありません。都会近郊の札所ならではの親しみやすさと、古い信仰の層の厚さが同居する寺です。

おもな歴史
  • 戦国時代の「天正の兵火」により、堂塔はすべて罹災した。
  • 明治の神仏分離令により神社は独立し、一宮寺はもとの寺名である大日寺に戻した。もともとこの寺にあった大日如来像は脇仏となり、十一面観音像が本尊ほんぞんとして祀られている。
  • 弘仁6年(815年)、弘法大師こうぼうだいしがこの地で護摩修法を行うと、空から紫雲とともに大日如来が現れ、「この地は霊地なり。心あらば一宇を建立すべし」と告げたと伝わる。
  • 明治の神仏分離令を経て、現在の独立した寺院となった。
お参りの前に

見どころ・伽藍

この札所の見どころ
  • ぼけ封じ観音東へ0.7キロほどの新奥の院おくのいん・国中寺は、お年寄りへの祈祷で知られる。
  • しあわせ観音山門の前に二つの石柱が立つ。数段の石段を上ると、左手に本堂、右手に大師堂だいしどうがある。
  • 紫雲とともに大日如来が「この地は霊地なり。心あらば一宇を建立すべし」と告げた。
  • かつて阿波の総鎮守・一宮神社の別当寺として神仏習合の信仰を担った。
  • 明治の神仏分離令後、現在の独立した寺院となった。
伽藍・主要堂宇
  • 樹齢100年を超える巨木のそばに、極彩色の「しあわせ観音」が立つ。
  • 本堂脇の「ぼけ封じ観音」はお年寄りへの祈祷で知られる。
  • 東へ約700mの奥の院おくのいん・国中寺は、高齢者の祈祷で知られる。
  • 弘仁6年(815年)、弘法大師こうぼうだいしがこの地で護摩修法を行うと、空から紫雲とともに大日如来が現れたと伝わる。
  • 大日如来が「この地は霊地なり。心あらば一宇を建立すべし」と告げたことが、寺名の由来とされる。
奥の院・霊跡
  • 弘仁6年(815年)の護摩修法の際、紫雲とともに大日如来が降臨したと伝わる。
  • 奥の院おくのいんの国中寺は、ぼけ封じや高齢者祈願で知られる番外霊場れいじょう。
  • かつては阿波の総鎮守・一宮神社の別当寺として神仏習合の信仰を担い、明治の神仏分離令により現在の独立した寺院となりました。
  • 本尊ほんぞんは十一面観音ですが、大日如来の縁起えんぎが寺の個性を強く形づくっています。
  • 戦国時代の兵火で被災したのち、蜂須賀光隆により本堂が再建されたと伝わります。
  • 樹齢100年を超える巨木のそばに立つ「しあわせ観音」は、合掌した両手のなかに蓮と小さな観音像を抱く極彩色の姿で、参拝者に穏やかな幸福を願わせます。
  • 本堂脇の「ぼけ封じ観音」と、東へ約700mの奥の院・国中寺はお年寄りへの祈祷で知られ、高齢の家族を思って参る方も少なくありません。
伝わるもの

信仰と物語

御本尊と信仰
  • 本尊ほんぞんは十一面観音だが、大日如来降臨の縁起えんぎが寺の個性を形づくる。
  • しあわせ観音は穏やかな幸福を願わせる。
  • 都会近郊の札所ふだしょならではの親しみやすさと、古い信仰の層の厚さが同居する寺です。
伝説・説話
  • 紫雲とともに現れた大日如来が「この地は霊地なり。心あらば一宇を建立すべし」と告げた。
  • 戦国の兵火後、蜂須賀光隆により本堂が再建された。
文学・和歌
  • 御詠歌ごえいかは、阿波一の宮であるこの寺に、この世も後の世も頼む心を詠む。
ゆかりの人物
  • 弘法大師こうぼうだいしがこの地で護摩修法を行った。
  • 一宮神社の別当寺としての歴史をもつ。
  • 蜂須賀光隆により本堂が再建された。
訪ねる方へ

参拝の手引き

参拝の実際
  • 奥の院おくのいんの国中寺は別に参拝する。ぼけ封じ観音は家族連れに人気。
  • 都会近郊でアクセスしやすい。
周辺・遍路道
  • 12番焼山寺から下山したのち、徳島市の北部に位置する。次は14番常楽寺へ向かう。
アクセス
  • 藍住インターチェンジから県道1号線を徳島市内へ行き、国道192号線と合流すると石井町方面へと走り、鮎喰川沿いの県道21号線を進んで行くと右手にあります。
  • 〒779-3132 徳島県徳島市一宮町西丁263
  • 088-644-0069
  • 普通車であれば15台、マイクロバスであれば10台、大型車であれば8台・無料
  • あり(150人)
公式・関連リンク
  • 大栗山 花蔵院 大日寺 公式サイト
  • Facebook
この記事の拠りどころ

出典

本文の確認に用いた公開資料と、札所別研究記録に記載された書誌情報です。公開本文のURLを確認できた資料はリンクし、書誌情報のみ確認できたものはその旨を明記しています。

第13番 大栗山 花蔵院 大日寺|(一社)四国八十八ヶ所霊場会(公式霊場案内)
dai13の公開ページ(dai13.jp)
Wikipedia「大日寺 (徳島市)」(日本語版)
巡拝「四国八十八ヶ所 お遍路歩き」(junpai.co.jp)
『四国八十八ヶ所霊場先達教典』((一社)四国八十八ヶ所霊場会編・2006年|書誌情報)
宮﨑建樹『四国遍路ひとり歩き同行二人 解説編』第8版(へんろみち保存協力会・2017年|国立国会図書館書誌)
上野進「四国遍路と札所寺院―香川県の札所寺院調査から―」(『四国遍路と世界の巡礼』5・2020年|愛媛大学リポジトリ)
四国遍路総合研究(霊場資料学)(科学研究費助成事業 KAKEN23K20107|研究課題・成果一覧)
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