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  5. 矢印第70番 本山寺
四国八十八ヶ所 ・ 香川県(讃岐・涅槃の道場)

第70番 七宝山 持宝院 本山寺

本山寺。国宝本堂と五重塔、三様式仁王門におうもんをそなえる琴弾の名刹 御本尊ごほんぞんは馬頭観世音菩薩です。 香川県・讃岐の第70番札所ふだしょです。
第70番 七宝山 持宝院 本山寺 境内
境内(Reggaeman / CC BY-SA 3.0)
第70番

本山寺

本尊馬頭観世音菩薩

おん あみりとう どはんば うん ぱった そわか

御詠歌もとやまに誰か植ゑける花なれや 春こそたをれ手向けにぞなる

香川県・讃岐涅槃の道場高野山真言宗
はじめての方へ|この記事に出てくる言葉
本尊ほんぞん
そのお寺がいちばん大切におまつりする、中心の仏さま。
御真言ごしんごん
本尊に呼びかける、サンスクリットに由来する短い聖なる言葉。
御詠歌ごえいか
その札所をたたえ、巡る心をうたった和歌。
縁起えんぎ
そのお寺の始まりや、いわれを伝える言い伝え。
札所ふだしょ
お参りするお寺のこと。四国遍路では四国八十八ヶ所をめぐる。
大師堂だいしどう
弘法大師(お大師さま)をおまつりするお堂。本堂とあわせてお参りする。
奥の院おくのいん
札所の近くにある、もう一つの聖地。旧境内や、大師が修行したと伝わる岩や滝など。
結願けちがん
八十八ヶ所すべてを巡り終えること。「満願まんがん」ともいう。
四つの道場
四国の四県を、心の旅の四段階になぞらえた呼び名。阿波=発心ほっしん、土佐=修行しゅぎょう、伊予=菩提ぼだい、讃岐=涅槃ねはん。

 

  1. 縁起と歴史
  2. 見どころ・伽藍
  3. 信仰と物語
  4. 参拝の手引き
  5. 出典

八十八ヶ所のなかの位置

徳島県発心の道場1〜23
高知県修行の道場24〜39
愛媛県菩提の道場40〜65
香川県涅槃の道場66〜88
70

八十八ヶ所の道のりで、第70番は 香川県(讃岐・涅槃の道場)にあります。阿波23・土佐16・伊予26・讃岐23ヶ寺のうち、全体では70番目です。

第70番は香川県・涅槃の道場。
馬頭観音(馬頭観音像)
「馬頭観音像」(平安時代の仏画)出典: Wikimedia Commons(パブリックドメイン)
所在地〒769-1506 香川県三豊市豊中町本山甲1445
前後の札所前の第69番観音寺から約5.9km。次の第71番弥谷寺へ約13km。
この寺の成り立ち

縁起と歴史

四国霊場れいじょうで五重塔をもつのは、竹林寺・志度寺・善通寺とこの本山寺の4ヶ所だけです。塔は天暦3年(950)の建立でしたが、損傷が激しく、明治43年に再建されました。本尊ほんぞんは馬頭観世音菩薩で、四国霊場では本山寺だけの本尊です。頭上に馬頭をいただく観音様で、本尊を祀る本堂のそばには馬の像が控えています。大同2年(807)、平城天皇の勅願ちょくがんにより、弘法大師こうぼうだいしが七十番札所ふだしょとして開基しました。当時は「長福寺」といい、本堂は大師が一夜ほどの短い間に建立したという伝説が残ります。およそ2万平方メートルの広い境内には、国宝の本堂をはじめ、仁王門におうもん、五重塔、鎮守堂、大師堂だいしどう、十王堂、赤堂(大日堂)、慰霊堂、鐘楼しょうろう、客殿などが並び、大寺として栄えた当時を偲ばせます。天正の兵火では、長宗我部軍が本堂に侵入し、住職を刃にかけたところ、脇仏の阿弥陀如来の右手から血が流れ落ち、これに驚いた軍勢が退いたため、本堂は兵火を免れたといわれます。この仏は「太刀受けの弥陀」と呼ばれています。その後、「本山寺」と名を改め、今に至ります。

弘法大師との関わり

弘法大師こうぼうだいしとの関わりは、霊場れいじょう会公式サイトの縁起えんぎに記される内容を参照してください。

おもな歴史
  • 明治43年に再建されました。
  • 天正の兵火では、長宗我部軍が本堂に侵入し、住職を刃にかけたところ、脇仏の阿弥陀如来の右手から血が流れ落ち、これに驚いた軍勢が退いたため、本堂は兵火を免れたといわれます。
お参りの前に

見どころ・伽藍

この札所の見どころ
  • 本尊ほんぞんは馬頭観世音菩薩で、四国霊場れいじょうでは本山寺だけの本尊です。
  • 国宝本堂正安2年(1300)建立の奈良風本堂。
  • 五重塔明治期再建のシンボル塔。
  • 三様式仁王門におうもん和様・唐様・天竺様を融合した珍しい山門。
伽藍・主要堂宇
  • 本堂:国宝に指定された一重寄棟造り、本瓦葺きの建物です。正安2年(1300)の建立で、奈良風の造りです。
  • 五重塔:明治43年に、住職の頼富実毅よりとみじっきが再建しました。遠くからでも望め、本山寺のシンボルとなっています。
  • 本堂・五重塔・仁王門(和様・唐様・天竺様という三つの様式を合わせた山門。全国でもほかに例のない、どっしりとした構えの八脚門で、国指定の重要文化財です。)・鎮守堂(室町時代末期の様式を残す小さな社。桧皮葺き屋根の素朴なたたずまいで、県の指定文化財です。)
  • 頭上に馬頭をいただく観音様で、本尊ほんぞんを祀る本堂のそばには馬の像が控えています。
奥の院・霊跡
  • 奥の院おくのいんや霊跡の詳細は、寺の公式または霊場れいじょう会のサイトでご確認ください。
文化財・寺宝
  • 国宝の本堂をはじめ、仁王門におうもん、五重塔、鎮守堂、大師堂だいしどう、十王堂、赤堂(大日堂)、慰霊堂、鐘楼しょうろう、客殿などが並び、大寺として栄えた当時を偲ばせます。
  • 国宝本堂・五重塔。
  • OUV特記:国宝本堂
伝わるもの

信仰と物語

御本尊と信仰
  • 本尊ほんぞんは馬頭観世音菩薩。本山寺の本山に、いったい誰が植えたのだろうこの花は。春に手折って、そのまま仏への手向けの供花となるのだ。
  • 真言しんごんは「おん あみりとう どはんば うん ぱった そわか」。
  • 宝号は南無大師遍照金剛。
伝説・説話
  • 五重塔は、四国霊場れいじょうでは竹林寺・志度寺・善通寺とこの本山寺の4ヶ所だけにあり、よい目印になります。
  • 当時は「長福寺」といい、本堂は大師が一夜ほどの短い間に建立したという伝説が残ります。
文学・和歌
  • 御詠歌ごえいか「もとやまに誰か植ゑける花なれや 春こそたをれ手向けにぞなる」
  • 御詠歌は四国霊場れいじょう会の札所ふだしょ案内・納経のうきょう帳などで広く流通し、巡礼の道中で唱えられる。
ゆかりの人物
  • 開基は弘法大師こうぼうだいしと伝わる。
  • 大同2年(807)、平城天皇の勅願ちょくがんにより、弘法大師が七十番札所ふだしょとして開基しました。
訪ねる方へ

参拝の手引き

年中行事
  • 五重塔特別見学会:日時:5月連休(5月3~6)秋の連休
  • きゅうり加持:日時:7月土用の丑の日
  • とうろう流し:日時:8月23日 19時〜
  • ひだまり市:日時:9月最終日曜日
  • 護摩祈祷会:日時:毎月28日9時〜
参拝の実際
  • 駐車場:あり
  • 電話:0875-62-2007
  • 納経のうきょう時間・拝観料は季節・行事で変わる場合がある。参拝前に電話または公式で確認を推奨。
周辺・遍路道
  • 前の第69番観音寺から約5.9km。次の第71番弥谷寺へ約13km。
  • さぬき豊中インターチェンジから、観音寺市内方面へ国道11号線に入ります。本山橋北詰の交差点を右折して直進すると、本山寺の五重塔が見えてきます。駐車場は左手にあります。
アクセス
  • 〒769-1506 香川県三豊市豊中町本山甲1445
公式・関連リンク
  • 四国八十八ヶ所霊場会ページ
  • 霊場会
この記事の拠りどころ

出典

本文の確認に用いた公開資料と、札所別研究記録に記載された書誌情報です。公開本文のURLを確認できた資料はリンクし、書誌情報のみ確認できたものはその旨を明記しています。

第70番 七宝山 持宝院 本山寺|(一社)四国八十八ヶ所霊場会(公式霊場案内)
『四国八十八ヶ所霊場先達教典』((一社)四国八十八ヶ所霊場会編・2006年|書誌情報)
宮﨑建樹『四国遍路ひとり歩き同行二人 解説編』第8版(へんろみち保存協力会・2017年|国立国会図書館書誌)
上野進「四国遍路と札所寺院―香川県の札所寺院調査から―」(『四国遍路と世界の巡礼』5・2020年|愛媛大学リポジトリ)
四国遍路総合研究(霊場資料学)(科学研究費助成事業 KAKEN23K20107|研究課題・成果一覧)
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