第85番 五剣山 観自在院 八栗寺

八栗寺
本尊聖観世音菩薩
おん あろりきゃ そわか
御詠歌煩悩を胸の智火にて八栗をば 修行者ならで誰か知るべき
はじめての方へ|この記事に出てくる言葉
- 本尊
- そのお寺がいちばん大切におまつりする、中心の仏さま。
- 御真言
- 本尊に呼びかける、サンスクリットに由来する短い聖なる言葉。
- 御詠歌
- その札所をたたえ、巡る心をうたった和歌。
- 縁起
- そのお寺の始まりや、いわれを伝える言い伝え。
- 札所
- お参りするお寺のこと。四国遍路では四国八十八ヶ所をめぐる。
- 大師堂
- 弘法大師(お大師さま)をおまつりするお堂。本堂とあわせてお参りする。
- 奥の院
- 札所の近くにある、もう一つの聖地。旧境内や、大師が修行したと伝わる岩や滝など。
- 結願
- 八十八ヶ所すべてを巡り終えること。「満願」ともいう。
- 四つの道場
- 四国の四県を、心の旅の四段階になぞらえた呼び名。阿波=発心、土佐=修行、伊予=菩提、讃岐=涅槃。
八十八ヶ所のなかの位置
八十八ヶ所の道のりで、第85番は 香川県(讃岐・涅槃の道場)にあります。阿波23・土佐16・伊予26・讃岐23ヶ寺のうち、全体では85番目です。

縁起と歴史
屋島の東、源平の古戦場をはさんで、標高375mの五剣山があります。地上から剣を突き上げたような、神秘的な山です。八栗寺はその8合目に建ち、多くの遍路さんはケーブルカーで登ります。天長6年、大師がこの山に登って求聞寺法を修めたとき、五振りの剣が天から降り注ぎ、山の鎮守である蔵王権現が現れました。「この山は仏教相応の霊地なり」と告げられたので、大師はその剣を山中に埋めて鎮護とし、大日如来像を刻んで五剣山と名づけました。山頂からは讃岐、阿波、備前など四方八国を見渡せたため、もともとは八国寺という寺名でした。延暦年中、大師は唐へ留学する前に、再びこの山へ登ります。そして入唐求法の成否を占うため、8個の焼き栗を植えました。無事に帰国して再び訪れると、芽の出るはずのない焼き栗が芽吹いていました。これが八国寺を八栗寺へ改名した由来です。この寺も長宗我部元親による八栗攻略の兵火で全焼しました。その後、江戸時代に無辺上人が本堂(三間四面)を、さらに高松藩主松平頼重が現在の本堂を再興し、弘法大師作の聖観自在菩薩を本尊として安置して、観自在院と称するようになりました。五剣山は宝永3年(1706)の大地震に遭い、もとは五つの嶺のうち東の一嶺が中腹から崩れ、現在の姿になりました。
- 詳しい年表は寺伝・公式資料を参照(自動抽出では未整理)。
- 詳しい年表は寺伝・公式資料を参照。
見どころ・伽藍
- 本堂江戸時代に無辺上人が再興し、高松藩主松平頼重が現在の本堂を整えた。弘法大師作の聖観自在菩薩を本尊として安置する。
- 聖天堂の歓喜天木喰以空上人ゆかりの歓喜天。
- 中将坊天狗さぬき三大天狗のひとつ。
- 五剣山の眺望瀬戸内海を一望できる。
- 聖天堂本堂の横に建つ聖天堂には、木喰以空上人が後水尾天皇皇后東福門院から賜った歓喜天が祀られています。商売繁盛や学業成就、縁結びにご利益を願う信仰があるとされ、「八栗の聖天さん」として親しまれています。
- 中将坊堂本堂後方に建つ中将坊堂に祀られている中将坊は、さぬき三大天狗の一人。夜に山から下りてきて、民衆のために良いことをして朝帰る天狗とされます。中将坊堂の脇に下駄を奉納し、翌日その下駄が汚れていれば中将坊が働いてくれた印だといいます。
- 聖天堂:本堂の横に建つ聖天堂には、木喰以空上人が後水尾天皇皇后東福門院から賜った歓喜天が祀られています。商売繁盛や学業成就、縁結びにご利益を願う信仰があるとされ、「八栗の聖天さん」として親しまれています。
- 中将坊堂:本堂後方に建つ中将坊堂に祀られている中将坊は、さぬき三大天狗の一人。夜に山から下りてきて、民衆のために良いことをして朝帰る天狗とされます。中将坊堂の脇に下駄を奉納し、翌日その下駄が汚れていれば中将坊が働いてくれた印だといいます。
- 聖天堂・中将坊堂・大師堂横の多宝塔・鐘楼堂(寛政3年(1791)建立。鐘楼堂に歌人で書家の會津八一(あいづやいち・秋草道人)の作歌揮毫の歌銘のある美術梵鐘があります。「わたつみの そこゆくうをの ひれにさへ ひひけこのかね のりのみために」)
- 本堂:江戸時代に無辺上人が本堂(三間四面)を、高松藩主松平頼重が現在の本堂を再興しました。弘法大師作の聖観自在菩薩を本尊として安置し、観自在院と称しました。
- 天長6年(829)、弘法大師がこの山に登り求聞寺法を修した際、五振りの剣が天降り、蔵王権現が現れたと伝わる(五剣山の山号の由来)。
- 聖天堂には木喰以空上人ゆかりの歓喜天が祀られ、安産・子宝の信仰を集める。
- 中将坊堂にはさぬき三大天狗のひとつ中将坊が祀られ、夜に山から下りて民を守護したとされる。
- 五剣山の山頂付近からは瀬戸内海を一望でき、讃岐の展望名所としても知られる。
- 薬師如来は眼病平癒の信仰を集める。山頂から讃岐平野を一望できる。
- OUV特記:五剣山
信仰と物語
- 本尊は聖観世音菩薩。胸に燈す智慧の火で煩悩を焼き払うこの八栗の地のありがたさは、修行する者でなければ誰が知り得ようか。
- 真言は「おん あろりきゃ そわか」。
- 宝号は南無大師遍照金剛。
- 五剣山の頂上からは讃岐、阿波、備前など四方八国を見渡せたため、もともと八国寺という寺名でした。
- 縁起に含まれる伝承は『〜と伝わる』の語り口で扱うこと。
- 御詠歌「煩悩を胸の智火にて八栗をば 修行者ならで誰か知るべき」
- 御詠歌は四国霊場会の札所案内・納経帳などで広く流通し、巡礼の道中で唱えられる。
- 開基は弘法大師と伝わる。
- 江戸時代に無辺上人が本堂(三間四面)を、さらに高松藩主松平頼重が現在の本堂を再興し、弘法大師作の聖観自在菩薩を本尊として安置して、観自在院と称するようになりました。
- 天長6年、大師がこの山に登って求聞寺法を修めたとき、五振りの剣が天から降り注ぎ、山の鎮守である蔵王権現が現れました。
参拝の手引き
- 修正会(正月特別祈祷):日時:元日〜7日迄
- 大般若法会(聖天尊正月大縁日):日時:1月16日午後1時
- 花祭り(仏生会):日時:4月8日
- 大般若法会(聖天尊春季大縁日):日時:5月16日午後1時
- 青葉祭り(宗祖降誕会):日時:6月15日
- 大般若法会(聖天尊秋季大縁日):日時:旧暦9月16日午後1時
- 星供護摩(星祭り):日時:冬至〜節分迄受付
- 聖天尊ご祈祷:日時:毎日受け付け
- 聖天尊護摩供養:日時:毎月15日及び月末午後7時
- 一日参り:※1.2.7.8.9月を除く・善哉接待
- 駐車場:あり(無料)
- 電話:087-845-9603
- 納経時間・拝観料は季節・行事で変わる場合がある。参拝前に電話または公式で確認を推奨。
- 前の第84番屋島寺から約15km。次の第86番志度寺へ約11km。
- 志度インターチェンジから国道11号線を牟礼町へ向かいます。コトデン八栗駅前を左折して県道36号線を進み、標識のあるT字路を右折すると、ケーブル登山口駅に着きます。
- 〒761-0121 香川県高松市牟礼町牟礼3416
出典
本文の確認に用いた公開資料と、札所別研究記録に記載された書誌情報です。公開本文のURLを確認できた資料はリンクし、書誌情報のみ確認できたものはその旨を明記しています。


