第69番 七宝山 観音寺 観音寺

観音寺
本尊聖観世音菩薩
おん あろりきゃ そわか
御詠歌観音の大悲の力強ければ おもき罪をも引きあげてたべ
はじめての方へ|この記事に出てくる言葉
- 本尊
- そのお寺がいちばん大切におまつりする、中心の仏さま。
- 御真言
- 本尊に呼びかける、サンスクリットに由来する短い聖なる言葉。
- 御詠歌
- その札所をたたえ、巡る心をうたった和歌。
- 縁起
- そのお寺の始まりや、いわれを伝える言い伝え。
- 札所
- お参りするお寺のこと。四国遍路では四国八十八ヶ所をめぐる。
- 大師堂
- 弘法大師(お大師さま)をおまつりするお堂。本堂とあわせてお参りする。
- 奥の院
- 札所の近くにある、もう一つの聖地。旧境内や、大師が修行したと伝わる岩や滝など。
- 結願
- 八十八ヶ所すべてを巡り終えること。「満願」ともいう。
- 四つの道場
- 四国の四県を、心の旅の四段階になぞらえた呼び名。阿波=発心、土佐=修行、伊予=菩提、讃岐=涅槃。
八十八ヶ所のなかの位置
八十八ヶ所の道のりで、第69番は 香川県(讃岐・涅槃の道場)にあります。阿波23・土佐16・伊予26・讃岐23ヶ寺のうち、全体では69番目です。

縁起と歴史
観音寺は第六十八番・神恵院と同じ境内にあり、開基も創建の時期や由縁も同じであることは、前項で述べたとおりです。ただし、創建のころの寺号は「神宮寺宝光院」と称しました。ここからは、その100年ほど後の縁起をたどります。大同2年(807)、弘法大師は琴弾八幡宮の本地仏である阿弥陀如来像を納めたとき、この寺の第7世住職となって入山したと伝わります。大師は琴弾山の中腹に、奈良の興福寺に倣って中金堂・東金堂・西金堂の様式で七堂伽藍を建立し、その中金堂に本尊とする聖観世音菩薩像を彫造して安置しました。さらにこの地に仏塔を建て、瑠璃・珊瑚・瑪瑙などの七宝を埋めて地鎮したことから、寺名の神宮寺を「七宝山・観音寺」に改め、霊場に定めたとされています。桓武天皇(在位781〜806)をはじめ3代の天皇の勅願所となり、室町時代には足利尊氏の子・道尊大政大僧正が住職として45年間務めるなど、寺運は隆盛を誇りました。しかし明治新政府の神仏分離令により本地仏を移し、一境内に二霊場となりました。本堂は金堂とも呼ばれ、室町時代の建築で国指定重要文化財です。境内には宝物館があり、彫刻としては珍しい「仏涅槃像」(厨子入り、平安〜鎌倉時代)をはじめ、絵画では「琴弾宮絵縁起」(絹本著色、鎌倉時代)、「不動二童子像」(絹本著色、室町時代)、さらに前項で触れた本地仏像など、国の重要文化財が数多く収蔵されています。
弘法大師との関わり
大同2年(807)、弘法大師が琴弾八幡宮の本地仏・阿弥陀如来像を納めた際、第7世住職として入山したと伝わります。興福寺に倣って七堂伽藍を建立し、中金堂に聖観世音菩薩を安置しました。七宝を埋めて地鎮したことから、寺号を「七宝山・観音寺」と改め、第69番霊場に定めたとされます。
- 大同2年(807)、弘法大師は琴弾八幡宮の本地仏である阿弥陀如来像を納めたとき、この寺の第7世住職となって入山したと伝わります。
- 明治新政府の神仏分離令により本地仏を移し、一境内に二霊場となりました。
見どころ・伽藍
- 神恵院(第68番)と同じ境内一つの境内に二つの霊場が並ぶ、琴弾平野の霊場。
- 室町期の本堂(金堂)国指定重要文化財の堂宇で、境内を象徴する。
- 琴弾宮絵縁起日証上人と琴弾八幡の創建の由来を描いた大和絵(国重文)。
- 最古の遍路落書き本堂に南北朝・貞和三年(1347)銘などの落書きが残る。
- 宝物館仏涅槃像(厨子入り)ほか、国重文の寺宝を収蔵。
- 足利道尊大政大僧正室町期に45年間住職を務め、寺は隆盛を誇ったと伝わる。
- 本堂(金堂):室町時代の建築、国指定重要文化財。神恵院と同じ境内に建つ。
- 中金堂・東金堂・西金堂:弘法大師が興福寺に倣って建立した七堂伽藍の中心と伝わる。
- 宝物館:仏涅槃像・琴弾宮絵縁起・不動二童子像など、国重文を展示。
- 琴弾八幡宮との一体参拝:神仏習合の名残として、神輿・神楽の伝統が残るとされる。
- 明治の神仏分離令の後、本地仏を移し、一つの境内に第68番・第69番の二霊場となった。
- 神恵院(第68番)と観音寺は同じ境内にある。琴弾八幡宮・巍巍園などを含む琴弾平野の霊場を、一体で巡る。
- 琴弾山の中腹には、弘法大師が建立した七堂伽藍の遺構が伝わる。
- 本堂の落書きは、南北朝期の遍路文化を示す貴重な資料として研究される。
- 本堂(金堂):室町時代の建築、国指定重要文化財。
- 琴弾宮絵縁起(絹本著色、鎌倉時代)、不動二童子像(絹本著色、室町時代)。
- 仏涅槃像(厨子入り、平安〜鎌倉時代)ほか、国重文多数。
- OUV特記:琴弾公園(既指定名勝)
信仰と物語
- 本尊は聖観世音菩薩。観世音菩薩の大悲のお力はまことに強いのだから、重い罪を背負う私たちをもどうか救い上げてください。
- 真言は「おん あろりきゃ そわか」。
- 宝号は南無大師遍照金剛。
- 縁起に含まれる伝承は『〜と伝わる』の語り口で扱う。
- 縁起に含まれる伝承は『〜と伝わる』の語り口で扱う。
- 御詠歌「観音の大悲の力強ければ おもき罪をも引きあげてたべ」
- 御詠歌は四国霊場会の札所案内や納経帳などで広く流通し、巡礼の道中で唱えられる。
- 開基は日証上人と伝わる。
- 大同2年(807)、弘法大師は琴弾八幡宮の本地仏である阿弥陀如来像を納めたとき、この寺の第7世住職となって入山したと伝わる。
- 桓武天皇(在位781〜806)をはじめ3代の天皇の勅願所となり、室町時代には足利尊氏の子・道尊大政大僧正が住職として45年間務めるなど、寺運は隆盛を誇った。
参拝の手引き
- 年中行事は霊場会公式サイトを参照。
- 駐車場:あり
- 電話:0875-25-3871
- 納経時間・拝観料は、季節や行事で変わる場合がある。参拝前に電話または公式サイトで確認するとよい。
- 前の第68番神恵院から約0km(神恵院と隣接。車遍路距離0km)。次の第70番本山寺へ約5.9km。
- 大野原インターチェンジから高松市内向きに国道11号線・県道8号線へ。JR予讃線の踏切を越えて直進し、財田川を渡ると、琴弾山麓に駐車場があります。
- 〒768-0061 香川県観音寺市八幡町1-2-7
出典
本文の確認に用いた公開資料と、札所別研究記録に記載された書誌情報です。公開本文のURLを確認できた資料はリンクし、書誌情報のみ確認できたものはその旨を明記しています。


