第39番 赤亀山 寺山院 延光寺

延光寺
本尊薬師如来
おん ころころ せんだり まとうぎ そわか
御詠歌南無薬師諸病悉除の願こめて 詣る我が身を助けましませ
はじめての方へ|この記事に出てくる言葉
- 本尊
- そのお寺がいちばん大切におまつりする、中心の仏さま。
- 御真言
- 本尊に呼びかける、サンスクリットに由来する短い聖なる言葉。
- 御詠歌
- その札所をたたえ、巡る心をうたった和歌。
- 縁起
- そのお寺の始まりや、いわれを伝える言い伝え。
- 札所
- お参りするお寺のこと。四国遍路では四国八十八ヶ所をめぐる。
- 大師堂
- 弘法大師(お大師さま)をおまつりするお堂。本堂とあわせてお参りする。
- 奥の院
- 札所の近くにある、もう一つの聖地。旧境内や、大師が修行したと伝わる岩や滝など。
- 結願
- 八十八ヶ所すべてを巡り終えること。「満願」ともいう。
- 四つの道場
- 四国の四県を、心の旅の四段階になぞらえた呼び名。阿波=発心、土佐=修行、伊予=菩提、讃岐=涅槃。
八十八ヶ所のなかの位置
八十八ヶ所の道のりで、第39番は 高知県(土佐・修行の道場)にあります。阿波23・土佐16・伊予26・讃岐23ヶ寺のうち、全体では39番目です。

縁起と歴史
赤亀山 寺山院 延光寺は土佐路の西南端にあり、「修行の道場」(第24〜39番)最後の霊場である。山号と寺名の由来は、竜宮城の赤亀伝説に結び付く。平安中期の延喜11年(911年)ごろ、竜宮に棲む赤亀が背中に銅の梵鐘を背負ってきたという。僧たちはこれを寺に奉納し、山号・寺名を「赤亀山延光寺」に改めた。梵鐘には「延喜十一年正月…」の銘が刻まれる。総高33.6センチメートル、口径23センチメートルの小柄な鐘で、明治期には高知県議会の開会・閉会の合図に打ち鳴らされたともいわれる。現在は国の重要文化財に指定されている。開創は神亀元年(724年)、行基菩薩が聖武天皇の勅命で安産・厄除を祈願し、薬師如来像を彫造して十二坊を建立したのが始まりとされる。当初は亀鶴山・施薬院・宝光寺と称し、本尊胎内に行基が感得した仏舎利を秘蔵したと伝わる。のちに弘法大師が延暦年間(782〜805年)に訪ね、桓武天皇の勅願所として再興し、日光・月光菩薩像を安置して七堂伽藍を整えた。このとき錫杖で地面を突いて湧いた霊水が「眼洗い井戸」(宝医水)である。
弘法大師との関わり
弘法大師は延暦年間(782〜805年)にこの地を訪ね、桓武天皇の勅願所として再興し、日光・月光菩薩像を安置して七堂伽藍を整えたと伝わる。錫杖で地面を突いて湧いた霊水を「宝医水」と名づけ、眼洗い井戸として眼病に効験があるとされる。
- 神亀元年(724年):行基菩薩が薬師像を彫造、十二坊建立(伝承)
- 延暦年間(782〜805年):弘法大師が再興、眼洗い井戸湧出(伝承)
- 延喜11年(911年):赤亀が梵鐘を背負って来た伝承、山号・寺名改称
- 明治期:赤亀梵鐘が県議会開閉会の合図に使用されたとの記載
- 現代:赤亀梵鐘は国指定重要文化財、寺で保管
見どころ・伽藍
- 赤亀梵鐘延喜11年銘、国指定重要文化財。竜宮城伝説の象徴
- 眼洗い井戸(宝医水)本堂右手。眼病に効験、遍路者が眼の周りを浸す
- 大赤亀石像仁王門右手。鐘を背負った赤亀のモチーフ
- 修行の道場の終点土佐24番からの締めくくり
- 諸病悉除の薬師信仰
- 眼洗い井戸は本堂の右手にある。大師が「宝医水」と名づけ、眼病に効くとされ、この水に眼の周りを浸す遍路者が多い。
- 大赤亀の石像は赤亀伝説をモチーフにしたもので、赤い大きな亀が背中に鐘を乗せた姿である。仁王門をくぐった右手にある。
- 延宝8年(1680年)建立の石碑も境内に残る。
- 赤亀石像と梵鐘は、竜宮城から赤亀が鐘を運んできた伝説の霊跡を象徴する。
- 眼洗い井戸は、大師が錫杖を突いて湧いたとされる霊水で、奥の院のような性格を持つ。
- 奥の院・別院の有無と参拝ルールは季節・工事で変わる場合がある。現地案内板を確認すること。
- 銅鐘:国指定重要文化財。「延喜十一年正月…」銘、総高33.6cm、口径23cm
- 所在地(OUV表):宿毛市平田町
信仰と物語
- 本尊の薬師如来は「諸病悉除」の御誓願で知られ、御詠歌にもその願いが詠まれる。病気平癒・安産・厄除の信仰を集める。
- 眼洗い井戸は、眼病除けの信仰を今に伝える場として知られる。
- 修行の道場の第39番として、土佐での修行を締めくくる参拝地である。
- 延喜11年に、竜宮の赤亀が梵鐘を背負って来たという伝承。
- 行基が感得した仏舎利を本尊胎内に秘蔵したという寺伝。
- 縁起の逸話は寺伝・地域伝承として広く語られるが、史実性には学術的検討が必要なものを含む。
- 御詠歌「南無薬師諸病悉除の願こめて 詣る我が身を助けましませ」
- 御詠歌の結句は極楽・利益・守護など本尊信仰の要点を詠じ、参拝の心構えとして唱和される。
- 境内の句碑・歌碑があれば、巡礼文学・地域文化の層として参照できる(要現地確認)。
- 行基菩薩:開基と伝わる。
- 弘法大師:延暦年間の再興・眼洗い井戸。
- 桓武天皇:勅願所(伝承)。
参拝の手引き
- 2月3日:節分会
- 2月初午:厄除祈祷会
- 8月21日:縁日大祭
- 駐車場:普通50台・マイクロバス10台・大型5台(無料)
- 宿坊:なし
- 土佐くろしお鉄道宿毛駅から国道56号線、バス停寺山口左折約1km。
- 第38番金剛福寺(足摺岬)から宿毛方面へ。第40番観自在寺(愛南町)へ宇和海沿岸。
- OUV所在地:宿毛市平田町
- 〒788-0782 高知県宿毛市平田町中山390
- 0880-66-0225
- 普通50台・マイクロバス10台・大型5台(無料)
出典
本文の確認に用いた公開資料と、札所別研究記録に記載された書誌情報です。公開本文のURLを確認できた資料はリンクし、書誌情報のみ確認できたものはその旨を明記しています。


