こころとからだを
平等に癒やす仏さま
弘法大師が刻んだご本尊
弘法大師が刻んだご本尊の由来と、1200年守られてきたお姿。
弘仁5年(814年)、弘法大師空海がこの地で修行された折、薬師如来のお姿を感得されたと伝えられています。 そのお姿を、一刀ごとに三度礼拝する「一刀三礼」の作法で刻まれたのが、平等寺のご本尊です。 以来、平等寺の信仰はこの薬師如来を中心に受け継がれてきました。

今に伝わるお姿
現在のご本尊は、弘法大師御作の初代を写して室町期に整えられた、二代目のお像ではないかと考えられています。 お身体は木製の寄木造りで、漆箔仕上げのお姿です。
いっぽう左手の薬壷だけは金属製で、千年以上前のものと伝えられています。 そのため、弘法大師御作の白木のご本尊を後代に写して整える際、薬壺だけは当初のものを受け継いだのではないかと推測されています。
長い年月を経ても、初代の祈りを今へつなぐお像として守られてきました。

お薬師さまのお力
薬師如来は、病や不安のただ中にいる人に寄り添う仏さまとして信仰されてきました。
- 足腰の痛みの平癒
- 眼の病気の回復
- ガン封じのご祈願
- 心の悩みの解消
若諸有情、眾病逼切、無救無歸、無醫無藥、無親無家、貧窮多苦、我之名號、一經其耳、病悉得除、身心安樂。
もし病に苦しみ、医者も薬もなく、家族も家もない貧窮の者が、私の名号が一度でも耳に入れば、病はすべて除かれ、身心は安楽となる。
薬師如来の誓いは、病だけでなく、頼るものがなく苦しむ人へ向けられています。

箱車が語ること
本堂には三台の箱車が奉納されています。歩けない人を乗せて家族が引いた昔の車で、回復を願う祈りと感謝の証です。
五色の綱
お薬師さまの真言
真言は、薬師如来に心を向けるための祈りの言葉です。 小咒は、もっとも広く親しまれている薬師如来の真言です。
おん ころころ せんだり まとうぎ そわか
Oṃ huru huru caṇḍāli mātaṅgi svāhā
のうまく さまんだ ぼだなん ばいせいじゃ くろ ばいちょりや はらばあらんじゃや たたぎゃたや たにゃた おん ばいせいぜい ばいせいぜい ばいせいじゃ さんぼりぎゃてい そわか
Namo bhagavate bhaiṣajyaguruvaiḍūryaprabharājāya tathāgatāya arhate samyaksaṃbuddhāya tadyathā: oṃ bhaiṣajye bhaiṣajye bhaiṣajyasamudgate svāhā
世尊なる薬師瑠璃光如来、応供、正等覚者に帰依したてまつる。すなわち、治癒よ、治癒よ、大いなる治癒よ、治癒として現れたまえ。成就あれ。
長い真言を唱えるときも、急がず静かに向き合ってみてください。
十二の大願
十二の大願は、病だけでなく、迷い・貧しさ・不安にも向き合う誓いです。
光で照らす
まず示されるのは、光で照らし導くという願いです。
- 第一大願:すべての生き物を光で照らし、仏の姿にする。(光明普照)
- 第二大願:瑠璃のように透き通る光で、正しい道へ導く。(随意成弁)
身体を癒やす
身体の苦しみや生活の困窮を具体的に救うと誓う願いです。
- 第三大願:物質的な困窮をなくす。(施無尽物)
- 第六大願:この誓いが、平等寺のお薬師さまがガン封じ・足腰健全・眼病平癒にご利益があるとされる根拠です。(諸根具足)
- 第七大願:病苦の人々を救い、安楽へ導く。(除病安楽)
- 第十一大願:飢えの苦しみから救う。(飲食安楽)
- 第十二大願:衣服の不足から救う。(美衣満足)
心を導く
心の迷いと、社会の中で受ける苦しみにまで手を差し伸べる願いです。
- 第四大願:邪道を正道に戻す。(安立大乗)
- 第五大願:戒律を破っても救済する。(具戒清浄)
- 第八大願:誰もが自分らしく、尊厳をもって歩めるようにする。(尊厳を回復する)
- 第九大願:正しい見方へ導く。(正見帰菩提)
- 第十大願:災難・屈辱から解放する。(脱離災難)
お薬師さまを守る仏たち
日光菩薩と月光菩薩
薬師如来の脇には「日光遍照菩薩」と「月光遍照菩薩」が立ち、昼も夜も変わらぬ慈悲を表しています。


十二神将
さらに「十二神将」が周囲を守ります。薬師如来の願いを支える護法神です。

よくあるご質問
おわりに
薬師如来の願いに通じているのは、分け隔てなく苦しみに寄り添うという姿勢です。 参拝の際は、真言を一度でも唱え、静かに手を合わせてみてください。
オン コロコロ センダリ マトウギ ソワカ
合掌
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